残暑の体調不良は「歯茎」の色変化でわかる
ちょっと涼しくなったこの頃、体調不良を訴える患者さんが多くなっているように思えます。そんな時にこんな記事を見つけました。
残暑の体調不良は「歯茎」の色変化でわかる
もし体調が優れなかったら、歯茎チェックを。赤かったら要注意
赤い歯茎は危険信号! それは体調不良の証拠
今年の残暑は幸いさほどではないが、やっぱり猛暑を乗り切った体はグッタリだ。単に暑さで身体がダメージを受けたというだけではなく、「のど越しのよい食事を続けた」など、食生活が乱れていても不調に結びつく。気合で無理に乗り切ると、単なる不調から病気につながることも。そんな体調を知るひとつの方法として「歯茎の変化」があるそうだ。
「口の中には300種類以上も常在菌がバランスを保ち、体調とも密接に関係しています。体調が悪くなったり、食事内容が悪くビタミンやミネラルが足りない、あるいは偏る、さらには免疫力が低下しても、口の中の常在菌のバランスは崩れるのです。きちんとしたハミガキ習慣がある人でも、体調の変化は歯茎に現われます。赤くなったら危険信号と考えましょう」
正常な歯茎はピンク色をしている。喫煙によって血行が悪いと紫っぽくなりがちだが、通常は淡いピンク色。それが赤くなったときには、体調が崩れたサインというわけだ。
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「歯茎の変化は、比較的短期間でも症状として現われます。たとえば、夏場の熱中症予防の水分補給で、甘い糖質の入った飲料を知らぬ間にたくさん飲んでいる人がいます。スポーツドリンクなどにも糖質が含まれるからです。体内では糖質(ブドウ糖)を分解するときにビタミンBや亜鉛を使うため、それらが不足すると体調不良に結びつきます。その結果、歯茎も真っ赤になるのです」
■ 常在菌バランスが崩れると疲れやすくなる
ビタミンBや亜鉛が不足すると細胞のエネルギー効率が悪くなり、乳酸という疲労に関係した物質も体内にたまりやすくなる。汗をかいたときにもビタミンBは失われるため、夏場に比較的食べやすい炭水化物に偏った食事をしていると疲れやくなるのだ。同時に、ビタミンBや亜鉛の不足によって歯茎の粘膜も正常に保てなくなる。それが「歯茎の赤い状態」として現われるという。
「歯茎が赤いときには、口の中の常在菌バランスも崩れています。このとき増えやすいのが、歯茎や歯の骨にダメージを与える『レッドコンプレックス』という悪い菌です。腸内細菌のように、口の中の常在菌バランスが保たれていると増えないのですが、崩れると増えるのです。レッドコンプレックスは4種類あっていずれも歯周病の原因となります」
歯周病は、歯と歯茎の間で、レッドコンプレックスが増殖を繰り返すことで引き起こされる。歯茎の炎症が特徴だが、症状が進行すると歯を支える骨を溶かし、歯が抜ける原因になる病気だ。厚生労働省の「平成23年歯科疾患実態調査」を見ると、歯周病の疑いがある人は、20代から増え始めている。
「レッドコンプレックスのひとつポルフィロモナス・ジンジバリスは、歯周病だけでなく呼吸器の病気をはじめ、心筋梗塞といった心臓病、糖尿病などと深い関係があることがわかっています。歯周病は、長い時間をかけて歯茎や歯の骨にダメージを与えます。その間に、菌が体内に気道や血液を通して侵入することで、病気との負の連鎖につながるのです。体調が優れずに歯茎が赤くなったら放置しないようにしましょう。その段階で口の中も、体調も、整えるように心掛けていただきたいと思います」
■ ハミガキと食事の見直しで改善
①体内のビタミンやミネラルバランスを整えるため、ご飯やパン、麺類などの炭水化物は控えめにする。スイーツは×
②糖質の入っている飲料水は避ける。レモン水がおススメ
③ビタミンB群の豊富なブタ肉やレバーなどのおかずは一助になる。一緒に野菜をたっぷり食べるのがコツ
④食事では1口ごとに30回かむようにする。よくかむと唾液が出ることで、口の中の常在菌バランスが保つことができる。また、消化を助けるだけでなく、顔の筋肉を鍛えることで「老け顔防止」にも役立つ
⑤ビタミン不足を補うためにサプリを活用するのも一考
「いずれも、きちんとハミガキをしていることが前提となります。食生活を見直しても、赤みがとれないときには、歯科医に相談してみてください」
自分ではハミガキをしっかりしているつもりでも、歯並びなどによっては、磨き残しがあるという。歯茎の赤みが治まっても、磨き残しが続くと歯周病につながりかねない。
「生活習慣病は、それぞれの病気が呼応して悪化していきます。歯周病も生活習慣病のひとつです。若い頃からの生活習慣が、その後の健康状態に影響を及ぼすと考えていただきたいのです。半年に1回程度、歯科を受診して口の中やハミガキの方法をチェックするとよいでしょう。正しい方法でケアをすれば、口の中も全身も健康を維持できると思っていただきたいと思います」
歯茎など口の中の環境は東洋医学でも重視します。歯医者さんとお話をすると口の中だけで多くの病気を発見することが多いそうです。でも、それを患者さんに伝えることが難しいと言っていました。医師、歯科医師、薬剤師、鍼灸師でいろいろなことをお話しております。何か相談ごとがありましたら気軽に声をかけてくださいね。








