毎日のように熱中症警戒アラームが出されています。熱中症の怖さの記事を見つけました。
熱中症になると「脳がゆで卵状態になる」って本当? 後遺症・死に至ることも…知っておきたい「熱中症」の真実
記録的な大雨のあとは、また猛暑が戻ってきました。
職場での熱中症対策が義務化されるなど、「熱中症」に対する意識や危機感も高まっていますが、改めて、熱中症とはどういったものなのか?
Q.熱中症とはどんな状態を指すのか、改めて教えてください。
「熱中症は、高温環境で体温調整機能が破綻し、体温が異常上昇することで起きる障害の総称です。以前は症状増悪とともに、熱失神→熱痙攣→熱疲労→熱射病という分類がされていましたが、2015年からはI〜III度に分類されています。」
Q.具体的にはどんな症状が出るでしょうか?
「I度熱中症(軽症)は、めまい、立ちくらみ、こむら返り、大量発汗などが生じますが、涼しい場所でしっかり水分摂取をすれば回復します。
II度熱中症(中等症)は、頭痛、嘔吐、倦怠感などが生じ、医療機関を受診し、点滴治療が望ましいです。
III度熱中症(重症)は、意識障害、けいれん、臓器障害などを生じ、救急搬送及び、積極的冷却を含めた集中治療や全身管理が必要となります。」
Q.最近、SNSなどで熱中症になると「脳がゆで卵状態になる」と話題になっています。本当でしょうか?
「はい。脳はたんぱく質で構成されているため、卵と同様に熱で変性してしまいます。具体的には、中枢温が41℃を越えるとたんぱく変性が起こりだし、神経細胞機能が低下します。42℃を越えると不可逆的な変性を生じるため、命に関わります。また、生存しても後遺症のリスクが高いです。
42℃が30分続くと熱変性が顕著となりますが、乳幼児と高齢者はもっと短時間で重症化します。」
Q.改めて、熱中症が疑われる場合、どのように対処すればよいでしょうか?
「熱中症を疑ったら、早い段階で冷所で休み、しっかりと水分摂取をすることが重要です。
特に乳幼児と高齢者は注意が必要で、熱中症の症状が出てからでは処置が遅い場合がありますので、早め早めの休息と水分摂取を行いましょう。」
自分は大丈夫と思わずに積極的に予防していきましょう。
検診の結果が…という患者さんとの会話で見つけた記事です。
健診で「血糖値が高い」といわれたらどうすればいい? 正しい血糖値の改善方法を糖尿病専門医が解説
健診で「血糖値が高い」といわれたらどうすればいい? 正しい血糖値の改善方法を糖尿病専門医が解説
生活習慣病をはじめ、多くのの早期発見に役立つ「健康診断」。さまざまな項目の数値から自身の健康を省みることができますが、実際に数値が高かったらどうすればいいのかご存じでしょうか?
結果が悪くてもそのまま放置している、という方もなかにはいるかもしれません。今回は、「血糖値」にテーマを絞り、数値が悪かったらどうすればいいのか、日本糖尿病学会専門医の田中先生に解説していただきました。
血糖値が高かったらまずは受診を
編集部:
健診で「糖尿病の疑いがあります」と言われました……。まずは何をすればいいのでしょうか?
先生:
まずは焦らずに、健診の結果をしっかり見直してみましょう。「空腹時血糖値」と「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」の数値を確認することが大切です。
空腹時血糖値が126mg/dL以上、あるいはHbA1cが6.5%以上の場合は、糖尿病の可能性が高く、できるだけ早めに医療機関へ行くようにしてください。
編集部:
医療機関へ行くとしたら、何科を受診すればいいのでしょうか?
先生:
基本的には「内科」を標榜しているクリニックで構いません。なかでも、「糖尿病専門医がいる内科」や、「糖尿病内科」「内分泌内科」「内分泌代謝内科」などを掲げている医療機関が理想ですね。
編集部:
糖尿病に詳しい医師を探すにはどうすればいいのでしょうか?
先生:
糖尿病専門医の情報は日本糖尿病学会のホームページから検索できますので、活用してみてください。近くに大きな病院がある場合でも、紹介状が必要なことがほとんどなので、まずは近隣のクリニックへ相談に行く方がスムーズです。
糖尿病は定期的な通院が必要になることが多いので、なるべく通いやすい場所で、信頼できる医師を見つけておくと安心です。
自分でできる血糖値の改善方法とは
編集部:
受診するまでに、何かやることはあるでしょうか?
先生:
ぜひ、ご自身の生活習慣を見直してみてください。糖尿病のタイプや合併症の有無によって細かい内容は変わりますが、次の5点は多くの方に当てはまる基本です。
1. 1日3食を規則正しく食べる、野菜を摂取する
2. 間食や砂糖入り飲料、お酒を毎日摂っている場合は、減らしてみる
3. 標準体重を意識する
4. 定期的な運動習慣をつける
5. 禁煙する
編集部:
食事で気をつけることについて、詳しく教えてください。
先生:
たとえば、「夜遅くにまとめて食べる」「ジュースやお菓子を日常的に摂っている」といった習慣があるなら、少しずつ改善してみましょう。
なかには「血糖が高いなら主食を抜いてしまおう」といった極端な制限をする方がいますが、これはかえって逆効果になる場合があります。完璧を目指さず、“少しずつ改善”を続ける意識が血糖値の安定につながります。
編集部:
運動習慣や禁煙についてはいかがでしょうか?
先生:
運動は、週に数回のウォーキングをおこなうだけでも十分に効果があります。また、あまり知られていませんが、喫煙は糖尿病発症のリスクを高めますので、もし吸っている方は禁煙を検討してみてください。
糖尿病になったら一生治療を続けなくてはいけないのか
編集部:
糖尿病といえば、合併症が怖いイメージがあります。
先生:
そうですね。糖尿病を放置すると、神経障害(手足のしびれ)や網膜症(目の合併症)、腎症(じん臓の合併症)などの合併症を起こすリスクが高まります。
いずれも初期は自覚症状がないので、血糖が高いと言われたら、内科と並行して眼科を受診し「眼底検査」を受けるのがおすすめです。
最近は、健診機関で眼底検査をおこなっているところが増えています。早期に発見し、予防的に対処していくことが合併症の発症を防ぐカギになります。
編集部:
受診すると、すぐに薬が必要になるのでしょうか?
先生:
糖尿病の種類や血糖値の高さ、合併症の状況によって異なります。必ずしも薬が必要とは限らず、生活習慣が原因と考えられる場合は、まずは食事療法と運動療法で改善を目指す場合が多いですね。
編集部:
すぐに薬は必要ないのですね。
先生:
ただし、血糖が比較的高い場合や合併症の状況、糖尿病の種類によっては、初期の段階から薬や注射を使ったほうが、後々の治療成績が良いケースも多くあります。
最近は肥満症の改善や、臓器保護の作用が期待できる新薬も登場しており、「早めの治療をおこない、最終的に薬がいらなくても安定した状態の寛解を目指す」という治療方針も増えています。
また、糖尿病の種類や、検査結果によっては、飲み薬よりもインスリン注射のほうが適していることもあります。大事なことは、「薬を使う=重症」という訳ではない、ということです。
編集部:
糖尿病と診断されたら一生お付き合いが必要という印象がありますが……。
先生:
確かに、糖尿病は長期的な管理が必要になる病気です。だからこそ、生活の質を落とさないように、自分の生活に合わせた治療や、将来の合併症の予防が必要なのです。
一緒に、自分に合ったやり方を見つけられれば、糖尿病とうまく付き合うことは決して難しくありません。
編集部:
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
先生:
健診で糖尿病といわれるとショックを受けるかもしれませんが、まずは自身の状態をしっかり把握するところから始めましょう。生活習慣の見直しが最初のステップですが、無理なく続けられる方法を探すことがポイントです。
薬が必要かどうかは個人差があり、医療機関で相談をするようにしましょう。一度に完璧を目指さなくても大丈夫です。
「少しずつ挑戦して、改善点を見つけたら続ける」。それを積み重ねるうちに、血糖値が安定し、体も気持ちも楽になります。「自分の体と向き合う良いきっかけ」として、ぜひ前向きに取り組んでください。
編集部まとめ
健康診断で血糖値を指摘されたら、まずは病院を受診するのが大切とのことでした。また、受診するだけでなく、ご自身で食生活を見直したり運動を始めたりすることも必要だということがわかりました。
医師だけでもご自身だけでもダメで、医師とご自身の二人三脚となって、糖尿病と付き合っていくことが必要になります。みなさんも健康診断の結果を見直し、ご自身の健康を省みてみましょう。
健診は大事です 怖がる人が多いですが病気があれば早めに見つけて早めに対応出来ます 何もなければ問題なしです
「毎日ストレスでいっぱい」と言っている患者さんとの会話で見つけた記事です。
ストレスの「限界」はいつ来る?無視すると適応障害や胃潰瘍にも…心療内科医が教えるストレスマネジメント
日々、まったくストレスを感じずに暮らしているという人は少ないだろう。しかし、そのストレスを「仕事だから仕方ない」「自分さえ我慢すれば上手くいく」などと耐え続けると、心身へのダメージが蓄積して、すぐには回復できない病気に至ることがある。どうすれば、その前にうまく対処できるのだろうか?心療内科専門医が解説する。
ストレスの正体
「ストレス」という言葉は、日常会話でも気軽に用いられる、ありふれた存在です。しかし決して、軽視してはいけません。ストレスの正体は、外部刺激によって自律神経の過緊張(ストレス反応)が起こること。
自律神経とは、私たちの身体機能を調節する役割を担う存在で、戦闘状態を作る交感神経と、リラックス状態を作る副交感神経に分けられます。ストレスを受けると戦闘状態を作る交感神経が刺激され、抗ストレスホルモンが分泌され、緊張状態になる。ストレスは、確実に体へ影響を及ぼす存在なのです。
ストレスをもたらす「外部刺激」というと、上司からのハラスメントや友人とのケンカなど、ネガティブな出来事を思い浮かべる人は多いでしょう。それらはもちろんストレスには違いないのですが、こうした出来事とは対照的なポジティブな出来事、例えば昇進や入試の合格なども同様にストレスとなるのをご存知でしょうか。「がんばるぞ!」と意気込むことも、体にとっては交感神経の過緊張をもたらすストレスなのです。
ストレス反応の3段階
意欲たっぷりに物事に取り組むこともストレスなのですから、ストレス自体は完全な悪物ではありません。大事なのは、ストレスを受け続けないことです。
ストレスを受けたときの体の反応は、次の3段階に分かれています。
1段階目が「警告期」。これは、ストレスに対して体が身構える時期で、体が緊張し高揚します。ここで抗ストレスホルモンの分泌にスイッチが入ります。そして、2段階目が「抵抗期」。抗ストレスホルモンが十分に機能して、ストレスに抵抗できている時期です。つまり「がんばるぞ!」と意欲的に取り組むことができている時期ですね。
しかし、この状態は長続きしません。やがて、抗ストレスホルモンは枯渇し、戦うことができなくなります。これが、3段階目の「疲弊期」です。
疲弊期に至ると、抑うつ気分が強くなり適応障害を発症したり、胃潰瘍や過敏性腸症候群、過呼吸症候群などの身体症状が現れたりします。ですから、大事なのは疲弊期に至る前にストレスをマネジメントすること。抵抗期に起こる肩こりや頭痛、めまいなどの不定愁訴を「疲れているから」「忙しいから」などとやり過ごすことなく、一度立ち止まって、しっかり対処してほしいのです。
なお、どれくらいの時間で疲弊期に入る(抗ストレスホルモンが枯渇する)かは、ストレスの強度によります。あくまで目安ですが、ボクシングのような極度の緊張状態では3分程度、大勢の前で休憩なしでプレゼンを行う場合は3時間程度、残業の連続のような慢性的な過重労働では1〜3年ほどで限界がやってきます。
リラクゼーションで過緊張を中断
ストレスによる過緊張の連続を、いかに中断するか。そのカギとなるのは、緊張をほぐす「リラクゼーション」を織り込むことです。これは、意識しないとできません。
一番手っ取り早いのはフィジカル面のリラクゼーションです。ジョギングをしたり、泳いだり。ウォーキングの場合は、早足でしっかりかかとから踏み出すように歩くのがコツです。ヨガや岩盤浴などもよいでしょう。
最も大事なのは睡眠です。ただ、ストレスが蓄積している人は持続的な緊張のために入眠しづらく、熟睡しにくいことがあるので、寝床に入る2時間前から、眠りのスイッチを入れるための入眠儀式を取り入れましょう。アロマテラピーを試したり、リラックス効果のある音楽を聞いたりするのもおすすめです。
また、睡眠はリズムが大切なので日々の寝起きの時間を一定にすることも求められます。仕事が溜まっていても、時間が来たらスパッと切り上げて入眠儀式に入る。しっかり体内時計を整えることが大事です。それでもだめならば、睡眠薬を使うのも一案ですが、その前に入眠儀式から試してみてください。
他にも、思いっきり遊んだり、興奮するほど楽しいことをすることも効果を期待できるでしょう。ストレスによる持続的な緊張を中断して、楽しい、嬉しい、感動する、心が安らぐといったエモーショナルな体験を織り込むのです。
毎日、パソコンの前で一生懸命仕事をしている人も、時々、美術館に行って絵画を眺める、プールに入って水にプカプカ浮いて「気持ちいいな」と感じてみる。そういう時間が織り込まれることが必要なのです。
まじめでがんばり屋の人ほど、知らずのうちに無理をしやすく、休むことを悪だと捉えてしまいがちです。こうした人たちはそもそもストレスが蓄積していると自覚すること自体、苦手な傾向にあります。だからこそ、肩こりや頭痛など、ちょっとした不調は体からのサインだと認識してください。病気に至る前に踏み止まるためにも、ぜひストレスマネジメントを習慣にしてほしいと思います。
好きことや趣味で体調を整えることが出来るのは嬉しいですよね
暑いですよね 熱中症が心配です
熱中症、受診の目安は? 救急車を呼ぶべき? 脳や心臓へダメージを負う前に…迷ったときの対処法を医師が解説
熱中症、受診や救急要請の目安は?
いよいよ全国的に梅雨明けし、これからはより一層、熱中症への注意が必要に。とはいえ、自分や子どもの不調が熱中症なのかどうか、素人判断ではわかりづらい場合も。病院に行くべきか、救急車を呼ぶレベルなのか? 市販薬を飲んでもいいのか? そもそも原因は熱中症なのか…? いざとなると迷ってしまいそうな判断について、先生に聞いた。
■熱中症、重症化すると脳や心臓へのダメージも
気象庁から、連日のように熱中症警戒アラートが発令されている7月中旬。熱中症の症状としては、めまい、立ちくらみ、足やお腹の筋肉がつるといった軽症から、頭痛、嘔吐、ぐったり感、そして意識障害や全身のけいれん、高体温などがある。普段の生活でかかる可能性がある身近な病気だが、重症化すると健康に重大な影響を及ぼすこともある。
――ひと口に熱中症といっても、軽症から中等症、重症まであり、素人では判断が難しく、受診すべきなのか迷うところがあります。
「症状が悪化して重症化するリスクもあるので、判断に困ったときは医療機関を受診した方がいいと思います。オンライン診療でもいいですし、近所の医療機関でもかまいません。仮に熱中症じゃなくても、“おおげさだと思われないか”などと遠慮することはまったくありません。そのために我々、医師がいるわけですから」
――重症化すると、どうなってしまうのでしょう?
「汗をかくと、水分だけでなくミネラル(電解質)も一緒に失われます。熱中症の重症化により、体の中のミネラルバランスが崩れ、脳が大きなダメージを負う恐れがあります。またミネラルは心臓を動かす一つの要素なので、心臓に影響を及ぼすことも。とくに高齢の方はそれで亡くなることも多いので、熱中症が疑われる場合は早めに医師にかかるようにしてください」
■近くに内科がなかったら? 救急車は呼ぶべき? 受診の目安をアドバイス
――そう聞くと、たしかに迷っている場合ではないですね。内科を受診すればいいのでしょうか?
「内科や救急外来、お子さんなら小児科。もし近くにそれらがなかったとしても、外科や耳鼻科、整形外科などの医師でもトレーニングを受けているはずなので、初期対応はできると思います。シチュエーションはまちまちかもしれませんが、ひとまずお近くの医療機関で相談、受診をしていいと思いますし、患者さんが悩む必要はありません。また、ご自身で暑いなか病院に行かれる場合には、脇や首など、太い血管がある部位を冷やしながら行くのがいいでしょう。できればタクシーを使うのが望ましいと思います」
――子どもの場合、対処や診療の受け方で注意点はありますか?
「小児の患者さんは、自分でその症状をうまく伝えられないことが多いため、大人よりも早めに受診することが大切です。お子さんは良くなるのも早いですが、身体の予備能が少ない分、悪化も早く、変化が激しいのが特徴。ぐったりしていたり、言葉数が少なかったり、口から水分が飲めないような状態であれば遠慮なく受診してください」
――よく熱中症で搬送されたというニュースを見るのですが、救急車を呼ぶレベルなのか迷う場合は、やはり「#7119」(救急安心センター事業)に電話すればいいんでしょうか?
「『#7119』では救急車を呼んだ方がいいかどうかのアドバイスは受けることができます。ただ基本的にはそこまでなので、救急ではなくても外に出るのがつらかったり不安があるならば、まずはオンライン診療を受診して、医師の指示を受けるのが良いかと思います。症状によっては、すぐに救急へ行っていただくようにお伝えすることもあります」
■オンラインでも診断可能? 脳梗塞や感染症の可能性は…
――オンライン診療で、熱中症の診断ができるものなのですか?
「熱中症かどうかを判断するためには、まず患者さんがいた環境や、症状が出ている期間を問診していき、熱中症の軽症だと診断すれば対処薬をお出しします。一方、発熱や頭痛などが長く続いている場合、熱中症以外の症状が出ている場合は、他の疾患を考えなければなりません」
――他にどのような病気の可能性がありますか?
「めまいや頭痛で熱中症のように思えても、オンラインで話していて明らかにろれつが回ってなければ、脳梗塞などの疾患があるかもしれません。また高い熱が続いていたり、喉の痛みがある場合はなんらかの感染症の疑いもあります。さらに熱中症の症状にもある嘔吐、下痢などでは、夏の暑い時期に多い食中毒の可能性も。それらも薬で改善できる内容であれば処方しますし、そうでない場合は直接対面での受診をおすすめします」
――病院を受診することで、熱中症以外の病気が発覚する場合も?
「そうですね。熱中症自体の検査はないのですが、ほかの病気の可能性を除外していくために血液検査や感染症の検査をしたり、頭痛の場合は脳梗塞などの恐れもあるので脳のCTを撮ることもあります。」
■熱中症の頭痛はイブプロフェンもロキソプロフェンもNG、飲んでいい市販薬は?
――ところで、熱中症には特効薬がないと聞いたことがあります。実際はどんな薬が処方されるのでしょうか。
「おっしゃる通り、熱中症には対症療法になるので、めまいが強いのであれば、めまいを緩和するお薬。吐き気、下痢などのお腹の症状も同様です。経口補水液を飲むことも重要ですが、自力で飲むことができない場合は、病院では点滴を行うこともあります」
――自分で市販の薬を飲むのは問題ないのでしょうか。最近、SNSでは「熱中症の頭痛でロキソニンを飲んではいけない」という言説も話題になりました。
「ロキソニンはロキソプロフェンという成分が使われており、これは過剰内服で腎機能を低下させる恐れがあります。熱中症でも脱水状態になって腎機能が低下する可能性があるので、ロキソプロフェンは避けるべき、ということでしょう。また、イブプロフェンもロキソプロフェンと似た構造なので、避けた方がいいです。市販薬を飲むのであれば、アセトアミノフェン、タイレノールなどは安全なので飲んでも大丈夫です。また風邪薬でも、副作用として眠気やふらつきが出るものは避けましょう」
――だるさなどを感じるからといって、エナジードリンクを飲むのはダメですか?
「エナジードリンクは一時的に元気になるだけなので、やはりOS-1などのミネラル(電解質)が豊富な水分である経口補水液やスポーツドリンクがおすすめです。もちろん、お酒は厳禁です(笑)」
熱中症予防やエアコンを躊躇なく使うことです。電気代節約のために…と言っている場合ではありません。
「眠い コーヒーばっかり飲んでいる…」という患者さんとの会話で見つけた記事です。
寿命が伸びるコーヒーの飲み方「ブラック」ともう1つは?【米国4万人調査】
コーヒーの長寿効果は 砂糖やクリームの添加が少ない場合のみ
毎日1、2杯のコーヒーの摂取は寿命を延ばすのに役立つかもしれないが、それは飽和脂肪酸を含むコーヒークリームと砂糖を控えた場合に限るようだ。
新たな研究で、コーヒーの摂取は全死因死亡リスクの低下と関連するが、それはブラックコーヒー、または少量の砂糖と飽和脂肪酸を含むクリームを加えたコーヒーに限られることが明らかになった。
「コーヒーは世界で最も消費されている飲み物の一つであり、米国の成人のほぼ半数がコーヒをー1日に少なくとも1杯飲んでいる。こうした状況に鑑みると、コーヒーが健康に与える影響を知ることは重要だ」と同大学のニュースリリースの中で述べている。
1999年から2018年にかけて行われた米国国民健康栄養調査(NHANES)に参加した4万6332人の米国成人のデータを用いて、摂取されたコーヒーの種類(カフェイン入りかカフェイン抜きか)と摂取量、砂糖(約240mL当たり2.5g未満か以上か)と飽和脂肪酸(約240mL当たり1g未満か以上か)の摂取量を調査し、死亡との関連を検討した。
死亡は、全死因死亡、がんによる死亡、心血管疾患(CVD)による死亡の3つを対象とした。コーヒーの1日当たりの摂取量は、飲まない、1杯未満、1杯以上2杯未満、2杯以上3杯未満、3杯以上の5群に分類した。
中央値で9.3〜11.3年追跡した結果、7074人が死亡しており、そのうちがんによる死亡は1176人、CVDによる死亡は1089人であった。
コーヒーの摂取量が多いほど 全死因死亡リスクは低下
解析の結果、コーヒーの摂取量が多いほど全死因死亡リスクは低下する傾向を示し、コーヒーを摂取しない場合の全死因死亡のハザード比(HR)を1とした場合、1杯未満ではHR 0.89、1杯以上2杯未満ではHR 0.84、2杯以上3杯未満ではHR 0.83であったが、3杯以上になるとそれ以上のリスク低下は認められなかった(HR 0.85)。
ただし、このような全死因死亡に対するコーヒーの効果は、ブラックコーヒーか(同0.86)、砂糖と飽和脂肪酸の含有量が少ないコーヒー(同0.86)に限定されていた。CVDによる死亡リスクについても、全死因死亡リスクと同様の傾向を示した。
一方、コーヒーの摂取とがんによる死亡リスクとの間に有意な関連は見られなかった。
「コーヒーの添加物がコーヒー摂取と死亡リスクの関連に与える影響を調べた研究はほとんどない。われわれの研究は、コーヒーに添加される甘味料と飽和脂肪酸の添加量を定量化して検討した初めての研究の一つだ」と述べている。
ただし、本研究は自己申告による食品摂取データに基づいているため、データの正確性に疑問が残ることは否めない。また、カフェインレスコーヒーと全死因死亡の間に強い関連は見られなかったが、これは対象者の中にカフェインレスコーヒーを飲む人が少なかったことが原因である可能性もあるという。
それでも研究グループは、この研究結果は、コーヒーの摂取が健康的な食生活の一部になり得ることを裏付けるものだとの考えを示すとともに、添加する砂糖とクリームの量には注意するよう呼びかけている。
飲み過ぎはダメだと思われていたものが大丈夫と聞くと嬉しいですよね。
でも眠いです…
暑いですよね 汗だくで来院された患者さんとの会話で見つけた記事です。
熱中症だけじゃない? 3人に2人が経験している「熱あたり」とは?
「熱あたり」をご存じでしょうか。夏場の「『熱』による身体的な不調全般」を意味します。
熱中症に加えて、熱中症に発展する可能性のある症状も熱あたりに含まれ、全国の成人の3人に2人が、これを経験しているそうです。
熱あたりとはどのような症状なのか、さらにその対策などについて、専門家の意見も含めて詳しく解説します。
体内に溜まった熱で、さまざまな不調が発生
人間は体内で生み出した熱を使って体温を保ち、過剰になった熱は「放熱」によって体の外へ放出することで、身体機能を維持しています。
まず、放熱の仕組みから説明していきましょう。人間の血液は熱を運びながら体内を流れています。熱は皮膚に近い血管を通ったとき、体温よりも低い気温の体外に放出されます。気温が上昇すると皮膚近くの血管を拡張させ、血流を増やすことで、放熱量を増やしているのです。
また、暑さによってかく汗は蒸発する際、気化によって熱を吸収しながら体外に放出(放熱)しています。
これらは健康的な生活を営むためにとても大切な仕組みですが、高い気温の暑さの中では体内に溜まった熱により、さまざまな体調不良が引き起こされることがあります。具体的には寝た気がしない、疲れが取れない、食欲がわかないなどの症状です。
暑い中では気付かないうちに自律神経に負担がかかり、体内の水分も汗となり減っていきます。この水分不足が放熱機能を低下させ、熱あたりにつながります。地球温暖化の進行に伴う気温の上昇により、熱あたりによる不調を感じる人が増えているともいわれます。
これらの症状がめまいや筋肉痛、頭痛へと進行すると「熱中症Ⅰ、Ⅱ度」に、さらに中枢神経にかかわる症状が起きたり深部体温が40℃以上になったりすると「熱中症Ⅲ、Ⅳ度」と診断されることになります。
3人に2人が経験している熱あたり、最も多い症状は?
熱中症も含めた熱による不調全般を熱あたりと定義のうえ、全国の20歳以上の男女1万4100人を対象に、「夏場の熱による体調不良に関する全国調査」を実施しました。
その結果、2024年7~8月にかけて、「熱あたりに該当する症状を感じた」人は全体の64.6%で、およそ3人に2人にあたります。このうち2.2%(全体の1.4%)が「病院に行き、熱中症と診断」され、74.1%(同47.8%)が「自覚症状があったが、病院には行かなかった」、23.7%(同15.3%)が「軽い不調を感じた」としています。
仕事などのパフォーマンス低下にも影響
熱あたりの症状で最も多かったのが「睡眠の質の低下」(51.4%)で、「疲れが取れない」(46.0%)、「倦怠感」(30.8%)が続きました。
熱あたりの症状を経験した人について「どの程度のパフォーマンス低下を感じたか」を尋ねたところ、「そこそこ」(48.6%)が半数近く、「かなり」(14.2%)、「大幅に」(3.8%)と続きました。熱あたりの経験者はすべての世代で60%を超えていて、年齢による大きな差はみられなかったそうです。
「調査結果から、熱中症患者として表面化している人数以上に、多くの人が夏場の暑さによる体調不良を感じたり、日常のパフォーマンスが低下したりしていることが明らかになりました。熱が体に与える影響を知り、体に熱を溜めすぎないよう対策することが大切です」
「これほど多くの人が熱あたりを経験している可能性があり、経験者に世代差がなかったことには驚きました。高齢者だけでなく若い世代も、注意が必要といえるでしょう。
多くの人々に体調不良やパフォーマンス低下をもたらす熱あたりは、社会全体で考えれば大きな経済的損失につながっている可能性もあります」
暑い日は夜も積極的にエアコン使用を
熱あたりの対策には、暑くなる前の春から夏にかけて体を暑さに慣れさせていく「暑熱順化」が、効果的とされています。
今年は6月から全国各地で真夏日・猛暑日が記録されていますが、すでに暑くなってから実行できる対策には、どのようなものがあるでしょうか。
「暑くなってからの対策は、できる限り暑さ、熱を避けることです。エアコン使用を中心に、扇風機を使ったり通気性のある服を着たりするなど、いろいろできることの『合わせ技』で、猛暑の夏を乗り切ってください」
エアコンも使用法を間違えると、十分な効果を得られない可能性があります。
「まず、暑いときはエアコンの使用を我慢しないことが大前提です。そのうえで、室温が28℃程度になるような設定温度で、湿度調整もできるエアコンなら湿度60%以下を目安に設定します。
湿度が下がらない場合は除湿機との併用、扇風機などを使って室内に適度な風の流れをつくることも効果的です。また、室内の温度や湿度が分かるよう、見えるところに温湿度計を置いておくことも工夫のひとつです。
寝室が暑いままだと、寝ている間も自律神経が働き続けて体からの放熱を促し、その負担による疲労や発汗による脱水で、翌朝に熱あたりになる場合もあります。特に熱帯夜は寝る前にしっかり水分補給し、エアコン使用などで寝室環境を快適に保つことが重要です」
熱あたりの経験率は、北の北海道や東北地方を含む全47都道府県で60%を超え、大分、福島、広島県では70%を超えています。
比較的軽度と考えられる熱あたりの症状であっても、油断せずに、できるだけ涼しい環境で過ごすことが重要です。また、体に熱が蓄積しないように注意し、適切な対策を心がけましょう。
クーラー病はなんとかなります。熱中症はただちに命の危険があります。身体を冷やすことが悪いというのは、この暑さには必要ないと思います。
梅雨空の何とも言えない体調不良の患者さんとの会話で見つけた記事です。
《低気圧の対処法》自律神経が乱れる梅雨に注意「1番多いのが頭痛」医師が教える“気象病”の対策
「梅雨の季節を迎えるにあたって、体調不良を訴える女性が増えてきます。雨や台風の日に身体がつらくなるのは、低気圧による不調です」
自律神経が乱れ痛みを伴う「天気痛」も
気圧や気温、湿度など天候の変化によって起こる心身のさまざまな不調は「気象病」と呼ばれている。頭痛、関節痛などの痛みを伴う症状は「天気痛」と言い、最近は広く知られるようになってきた。
これは平衡感覚などを司(つかさど)る内耳という器官が気圧の変化に過剰反応し、自律神経のバランスが乱れることで引き起こされる。
「普段われわれの身体は圧力に耐えようと、受けている気圧と同じ力で押し返していますが、低気圧になると身体にかかる圧が弱まり、バランスが一気に崩れてしまう。その影響を一番受けるのが自律神経なんです。
なかでも交感神経の働きが鈍るので、血管が拡張し血圧が下がり、さまざまな症状が現れます。寒暖差や高湿度による不快感でも調子が崩れるので、梅雨の時季は特に注意が必要ですね」
5月の連休明けあたりからが要注意
低気圧は生きる上で重要な呼吸にも関わっている。
「低気圧のある場所では上昇気流が発生するので、地上付近の空気中の酸素濃度が薄くなり、若干息苦しくなることもあるんです。
さらに自律神経が乱れると血流が悪くなるので、胸郭の開きも悪くなり、空気を吸い込む力も衰えます。この自律神経が乱れやすいのは、梅雨だけでなく季節の変わり目です。
冬から春になると気温差だけでなく、異動や転勤などで生活パターンや環境の変化がありますよね。その影響が一番出るのが5月の連休明け。ここで体調不良を訴える方が多くなるので、そのまま放置して梅雨を迎えるとさらにつらくなるでしょう」
「診察を行っていて一番多いのが頭痛。それからめまい、耳鳴り、憂鬱(ゆううつ)感、倦怠(けんたい)感、イライラ、関節痛、むくみ、便秘、腰痛、首こりや肩こり、アレルギー症状などが典型的です。
そういわれてみると、1つは何かしら心当たりがあると思います。いつもの症状とやり過ごさず、対処することが大切」
“なんとなく不調”に普段できる対処法
不調対策には、規則正しい日常生活を送ることがポイント。
「低気圧が来ても大丈夫なときもあれば、強く不調を感じることもある。これはその日の自律神経のバランスによって変わるからです。
例えば前日に徹夜をしたとか、深酒をした、暴飲暴食をした、ストレスがあって眠れなかったという場合は、すでに自律神経が乱れているので、少しの気圧の変化でも影響を受けてしまいます」
気候と自律神経の関係性で、一番良くないのが急激な変化。
「ものすごく暑い場所から冷房が効いた部屋に移動すると、自律神経がその変化に対応できず、血流が悪化し免疫力も落ちて風邪をひきやすくなってしまいます。だからエアコンや暖房器具に頼りすぎるのではなく、まずは服装の脱ぎ着でコントロールするのがいいでしょう」
気象病に負けない対策はすぐにできることも多いので、日常的に意識したい。
「最も簡単な対処法が深呼吸。低気圧で酸素濃度が低くなっているので、深い呼吸を心がけましょう。そして適度な運動をすること。激しい運動をするのではなく、エスカレーターに乗るのをやめて階段を使う程度で大丈夫です。
それから、腰とお尻の間にある仙骨という部分に温かいシャワーを当てるというのも効果が期待できます。これは、血行を良くして自律神経を整えてくれるので、体調不良を改善するのにとても良い方法です」
このほかにも、濡れタオルを電子レンジで温めて首に巻くというのも血行がよくなるので良いという。
「低気圧不調は自律神経の失調であることが多いのです。なので、自律神経を安定させることが大切。例えば、よく噛むことを意識すると脳の血流が回復してストレスが軽減するのでおすすめです。食事はもちろんですが、ガムやグミを噛むのもいいかもしれません」
さらに、バナナを食べるのも自律神経を整える効果が期待できるそう。
「バナナにはレジスタントスターチという難消化性デンプンが多く含まれており、食物繊維と同じように、小腸で消化されず大腸まで届くことで、腸内環境や自律神経を整えてくれます。
黄色いバナナよりは茎が青っぽく、少し歯ごたえのあるものを選ぶとより効果的です」
ホルモンバランスの崩れも関係する
「40代以降の女性はそもそも卵巣機能の低下によりホルモンバランスが崩れやすく、さらに体調が悪くなってしまう人も。さまざまな症状がありますが、特に頭痛と倦怠感と冷えを訴える患者さんが多いです。
ホルモンバランスをコントロールするのも自律神経の役割なので、これらの症状を整えるには食事や睡眠、運動の見直しを心がけて」
気軽に生活に取り入れる具体的な対処法として、ジンジャーミルクティーを飲むのも効果的なんだそう。
「ホルモンバランスや自律神経が不調に陥ると、血流が悪くなるのが特徴です。つまり血行が改善することを行えばよいので、ジンジャーミルクティーを飲むことから始めてみてください。
消化を良くするカルダモン、身体を温めるシナモンやしょうが、そして漢方薬の原材料として古くから用いられてきたクローブは胃腸の働きを高めます。身体を温めることで血行が良くなり、頭痛や肩こり、冷えを改善する作用も期待できます。スパイスの効果は温度で変わらないので、暑い日は常温や冷やして飲んでもいいでしょう」
さらにミルクには不安や緊張を軽減し、睡眠の質を高めることが期待できる成分も含まれる。このほか、漢方薬を服用することも選択肢のひとつ。
「肩こりや頭痛、めまいには桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)、不眠や疲労感には加味逍遥散(かみしょうようさん)、頭痛などには五苓散(ごれいさん)を服用するなど、それぞれの症状に合わせて服用するのもいいでしょう。
今はドラッグストアやオンラインなど、どこでも漢方を手に入れられますが、使い方によっては逆効果になることもあるので、医師に相談してから服用しましょう」
<ジンジャーミルクティーのレシピ>
血行促進、自律神経を整える!
材料
・紅茶の葉……小さじ2
・牛乳……250ml
・水……200ml
・砂糖……大さじ1
・カルダモン……4粒
・シナモンスティック……1本
・クローブ……2粒
・しょうが薄切り……2枚
【作り方】
(1)鍋に水、スパイス、しょうがを入れ、沸騰したら1分煮る
(2)紅茶の葉を加え、茶葉が開くまで2分ほど弱火にかける
(3)最後に砂糖、牛乳を加え、茶こしを使ってカップに注ぐ
漢方、鍼灸も有効です。 蒸し暑い季節を頑張って乗り越えていきましょう。
鍼灸治療の事なら名古屋栄にある順風堂にお任せ下さい。