院長ブログ

春の養生法

カテゴリー:院長スケジュール2015年03月23日(月)

 「春」は、冬の間じっと隠れていた多くの万物が芽を出し、活動を始める時期に当たります。この季節は、陽気が多く暖かくなり、人体も陽気(エネルギー)が多くなります。外界も気温が上昇し、着ていた衣服も薄着になってきます。ここで言う「陽気」とは、春夏のように気温が昇ってくる暖かさや酒を飲んだとき、温かい飲食をした後に、身体が温まる感じが陽気の力なのです。反対に、寒いときガタガタと身体が震えるとき、冷飲食の後、体内の陽気が減って寒く感じるものを「陰気」といいます。この二つの作用で陽気の存在を理解して下さい。この春の陽気に従って行動する事が望ましいと言っているのです。逆に静かに沈んでいては病気の因になるのです。

 春になるとのぼせ・頭痛・不眠・目の疲れ・イライラ・皮膚病・精神不安といった症状が多くなるようです。これらは、冬の静かな時期に、活動を激しくして、陽気を多く消耗したからと考えられます。現代社会においては、24時間の労働・サービスなどで大事な陽気を使い過ぎている面があります。古代社会と同じような生活はできませんが、大事に貯えておいた陽気(エネルギー)を早くに使い果たすと、春の時期に陽気不足で起こる症状でもあるのです。この春の働きは、五臓の「肝」の作用に深く関連があります。

 春の時期には、とても陽気が必要なことが分かっていただけると思います。陽気が不足している時は、軽く運動して体内に陽気を造るようにします。また、この時期に活動しないと陽気が沈んだままで、夏になっても汗が出ず、冷え症の状態になってしまうのです。だから、春は活発に動かなければならないのです。

 

上記は大学の同級生の卒論です。いろいろな季節に応じた養生法などを簡単にわかりやすくまとめてあるので今でもその中から患者さんへの説明などで使わせていただいています。現代とはちょっと違うかな?とも思えるところもありますが”なるほど”と思えることばかりです。

 

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