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ストレスの「限界」はいつ来る?無視すると適応障害や胃潰瘍にも…心療内科医が教えるストレスマネジメント

カテゴリー:院長スケジュール2025年08月09日(土)

「毎日ストレスでいっぱい」と言っている患者さんとの会話で見つけた記事です。

ストレスの「限界」はいつ来る?無視すると適応障害や胃潰瘍にも…心療内科医が教えるストレスマネジメント

日々、まったくストレスを感じずに暮らしているという人は少ないだろう。しかし、そのストレスを「仕事だから仕方ない」「自分さえ我慢すれば上手くいく」などと耐え続けると、心身へのダメージが蓄積して、すぐには回復できない病気に至ることがある。どうすれば、その前にうまく対処できるのだろうか?心療内科専門医が解説する。

ストレスの正体
「ストレス」という言葉は、日常会話でも気軽に用いられる、ありふれた存在です。しかし決して、軽視してはいけません。ストレスの正体は、外部刺激によって自律神経の過緊張(ストレス反応)が起こること。

自律神経とは、私たちの身体機能を調節する役割を担う存在で、戦闘状態を作る交感神経と、リラックス状態を作る副交感神経に分けられます。ストレスを受けると戦闘状態を作る交感神経が刺激され、抗ストレスホルモンが分泌され、緊張状態になる。ストレスは、確実に体へ影響を及ぼす存在なのです。

ストレスをもたらす「外部刺激」というと、上司からのハラスメントや友人とのケンカなど、ネガティブな出来事を思い浮かべる人は多いでしょう。それらはもちろんストレスには違いないのですが、こうした出来事とは対照的なポジティブな出来事、例えば昇進や入試の合格なども同様にストレスとなるのをご存知でしょうか。「がんばるぞ!」と意気込むことも、体にとっては交感神経の過緊張をもたらすストレスなのです。

ストレス反応の3段階
意欲たっぷりに物事に取り組むこともストレスなのですから、ストレス自体は完全な悪物ではありません。大事なのは、ストレスを受け続けないことです。

ストレスを受けたときの体の反応は、次の3段階に分かれています。

1段階目が「警告期」。これは、ストレスに対して体が身構える時期で、体が緊張し高揚します。ここで抗ストレスホルモンの分泌にスイッチが入ります。そして、2段階目が「抵抗期」。抗ストレスホルモンが十分に機能して、ストレスに抵抗できている時期です。つまり「がんばるぞ!」と意欲的に取り組むことができている時期ですね。

しかし、この状態は長続きしません。やがて、抗ストレスホルモンは枯渇し、戦うことができなくなります。これが、3段階目の「疲弊期」です。

疲弊期に至ると、抑うつ気分が強くなり適応障害を発症したり、胃潰瘍や過敏性腸症候群、過呼吸症候群などの身体症状が現れたりします。ですから、大事なのは疲弊期に至る前にストレスをマネジメントすること。抵抗期に起こる肩こりや頭痛、めまいなどの不定愁訴を「疲れているから」「忙しいから」などとやり過ごすことなく、一度立ち止まって、しっかり対処してほしいのです。

なお、どれくらいの時間で疲弊期に入る(抗ストレスホルモンが枯渇する)かは、ストレスの強度によります。あくまで目安ですが、ボクシングのような極度の緊張状態では3分程度、大勢の前で休憩なしでプレゼンを行う場合は3時間程度、残業の連続のような慢性的な過重労働では1〜3年ほどで限界がやってきます。

リラクゼーションで過緊張を中断

ストレスによる過緊張の連続を、いかに中断するか。そのカギとなるのは、緊張をほぐす「リラクゼーション」を織り込むことです。これは、意識しないとできません。

一番手っ取り早いのはフィジカル面のリラクゼーションです。ジョギングをしたり、泳いだり。ウォーキングの場合は、早足でしっかりかかとから踏み出すように歩くのがコツです。ヨガや岩盤浴などもよいでしょう。

最も大事なのは睡眠です。ただ、ストレスが蓄積している人は持続的な緊張のために入眠しづらく、熟睡しにくいことがあるので、寝床に入る2時間前から、眠りのスイッチを入れるための入眠儀式を取り入れましょう。アロマテラピーを試したり、リラックス効果のある音楽を聞いたりするのもおすすめです。

また、睡眠はリズムが大切なので日々の寝起きの時間を一定にすることも求められます。仕事が溜まっていても、時間が来たらスパッと切り上げて入眠儀式に入る。しっかり体内時計を整えることが大事です。それでもだめならば、睡眠薬を使うのも一案ですが、その前に入眠儀式から試してみてください。

他にも、思いっきり遊んだり、興奮するほど楽しいことをすることも効果を期待できるでしょう。ストレスによる持続的な緊張を中断して、楽しい、嬉しい、感動する、心が安らぐといったエモーショナルな体験を織り込むのです。

毎日、パソコンの前で一生懸命仕事をしている人も、時々、美術館に行って絵画を眺める、プールに入って水にプカプカ浮いて「気持ちいいな」と感じてみる。そういう時間が織り込まれることが必要なのです。

まじめでがんばり屋の人ほど、知らずのうちに無理をしやすく、休むことを悪だと捉えてしまいがちです。こうした人たちはそもそもストレスが蓄積していると自覚すること自体、苦手な傾向にあります。だからこそ、肩こりや頭痛など、ちょっとした不調は体からのサインだと認識してください。病気に至る前に踏み止まるためにも、ぜひストレスマネジメントを習慣にしてほしいと思います。

好きことや趣味で体調を整えることが出来るのは嬉しいですよね

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