
寒くなってきました。夜は温かい布団が恋しいですよね。ゆっくり寝られているんです。でも毎日眠いのです。そんな患者さんとの会話から見つけた記事です。
「睡眠負債」を貯めない!よく眠るための8つの習慣
「睡眠負債」とは?寝だめではなく睡眠の質改善で解決
睡眠不足や睡眠の質の低下から、知らぬ間に蓄積していく「睡眠負債」。この負債が認知症やがん、生活習慣病などのリスクを高めると注目されています。
寝付きが悪い、夜中に何度も目が覚める、朝起きたとき、すっきりしない……。そんな心当たりのある人は、「睡眠負債」を抱えているかもしれません。
睡眠負債とは文字通り、眠りの借金がたまっていること。「日々の睡眠不足が知らぬ間に蓄積して、脳や体にダメージを与えてしまう。この負債は睡眠時間の短さだけでなく、睡眠の質の低下によってももたらされます」
そもそも睡眠は年齢とともに変化するといいます。「特に女性は更年期以降、睡眠の質が低下しがち。女性ホルモンが減少するため、体温調節や睡眠そのものにも影響が出やすいのです」十分寝ているつもりなのに、朝疲れがとれていなかったり、日中に強い眠気を感じたりするなら、睡眠の質が低下しているサイン。また休日になると、いつもより寝坊してしまうという人も要注意です。「普段より2時間以上も多く寝ているようなら、睡眠負債がかなりたまっている証拠」
さて、あなたは大丈夫? まずは次のチェック表で確認してみましょう。
睡眠負債かどうかのチェックリスト
1つでも当てはまったら睡眠負債かも?
寝付くのに30分以上かかる
夜中に5回以上目が覚める
朝、起きたときに疲れている
日中、やる気が出ずに眠気を感じる
休日は2時間以上起床が遅い
よくイライラする
睡眠の大切な役割と健康効果を知っておこう
睡眠にはいろいろな健康効果があります。例えば日中に活動した脳と体を休ませる、記憶を定着させたり、逆に嫌な記憶を消去したりする、成長ホルモンなどのホルモンバランスを整える、免疫力を増強して感染症やがんなどの病気を遠ざける、など。最近の研究によると、脳の老廃物を除去する働きもあるそう。
「例えばアルツハイマー病では、脳内に大量の老人斑が沈着しています。この原因となるのがアミロイドβという物質ですが、睡眠中はこれを除去する働きが最も高まることがわかっています」不要になった物質を排出する、いわば脳のお掃除タイムというわけです。
【睡眠の5大ミッション】
脳と体に休息を与える
記憶を整理して定着させる
ホルモンバランスを調整する
免疫力を上げて病気を遠ざける
脳の老廃物を排出する
ベストな睡眠時間と睡眠負債による健康への影響は?
30~102歳までの110万人を6年間追跡調査した結果、死亡率が最も低かったのは7時間睡眠の人たちでした。7時間睡眠を基準にすると、それより短くても長くても死亡率は上昇。最大で1.3~1.4倍高くなりました。
30~102歳までの110万人を6年間追跡調査した結果、死亡率が最も低かったのは7時間睡眠の人たちでした。
7時間睡眠を基準にすると、それより短くても長くても死亡率は上昇。最大で1.3~1.4倍高くなりました。
睡眠が本来持つ働きを妨害するのが、睡眠負債。この負債がたまると、脳と体にさまざまなダメージが及びます。なんと死亡率まで上がるというのです。
「米国の大規模研究では、死亡率が最も低かったのは7時間睡眠の人たち。一方、睡眠時間が極端に短い人や長い人では死亡率が1.3~1.4倍上がるという結果でした。つまり、睡眠時間は多過ぎても少な過ぎても死亡率が上がることがわかったのです。他にも肥満や糖尿病、高血圧などの生活習慣病、がん、認知症などのリスクも高まると報告されています」
睡眠負債のツケはかくも大きいのです。とはいえ、更年期以降の女性は一般に睡眠時間も短くなりがち。
「個人差が大きいので7時間睡眠にこだわる必要はありませんが、自分に合った質のよい睡眠をとることが何より重要」と西野さん。眠りの質を高め、睡眠負債をためない生活を始めましょう!
睡眠負債を解消する睡眠の質を上げる鍵とは?
睡眠負債をためない、あるいは既にある睡眠負債を返済する――。そのために手に入れたいのが、質のよい眠りです。西野さんによると、睡眠の質を高める鍵は、「寝始めの90分間」にあるといいます。
「睡眠には、脳も体も眠っている『ノンレム睡眠』と、脳は起きていて体が眠っている『レム睡眠』とがあります。寝ついてすぐに訪れるのが最も深いノンレム睡眠で、これは90分間ほど続きます。新陳代謝を促して健康やアンチエイジングに貢献する成長ホルモンが最も多く分泌されるのも、このとき。最初の90分間をいかに深く、ぐっすり眠るかが、睡眠の質を決定的に左右するのです」
いわば“黄金の90分間”。これが得られれば朝の目覚めもスッキリで、日中、眠気に悩まされることもありません。逆に、この90分間の質がよくないと、いくら長く寝ても熟眠感がないのだそうです。
では、黄金の90分間を得るにはどうしたらいいでしょうか。
ポイントは「体温」「体の中の深部体温は、日中は高く、眠るときは低くなります。逆に言うと深部体温が十分に下がらないと、ぐっすり眠れないのです。この仕組みを知った上で、深部体温の上がり下がりをうまくコントロールすることが重要です」
また眠りの準備は「朝から始まっている」とも。「よい眠りは、よい覚醒があってこそ。朝起きて行うことや昼間の過ごし方の中にも、睡眠の質を高める大事な条件があります」。そう語る西野さんに、最高の睡眠を得る8つの方法をアドバイスしてもらいました。早速試してみましょう。
覚えておこう!8つの睡眠負債の解消方法
■睡眠負債解消法1:入浴は就寝90分前までに
ぐっすり眠るためにすすめるのが、入浴。「条件にもよりますが、お風呂に入ると深部体温が0.5℃ほど上がります。深部体温は上がった分だけ下がろうとしますから、入浴後に急降下が起こります。これがスムーズな入眠と熟眠につながるのです」。つまり、深部体温を「上げて下げる」のがコツ。深部体温が元に戻るまでに約90分かかるので、入浴は就寝90分前に済ませておくのがベストです。
■睡眠負債解消法2:アラームは2つの時間設定で
「2つの時間設定」。1回目のアラームはごく微音で短くセット。2回目は通常の音にして20分後に設定を。「朝方は眠りの浅いレム睡眠が多いので、小さな音でも覚醒しやすく、目覚めもよいはず。もし深いノンレム睡眠中なら、2回目のアラームで目が覚めます」
■睡眠負債解消法3:寝るときは靴下を脱いで
足が冷たいからと、靴下をはいて寝ていませんか。実はこれは逆効果。「手足がぽかぽかしてくると、自然と眠くなるもの。これは手足の末梢血管が拡張して熱を放散し、その結果、深部体温が低下するからです。靴下をはいたままだと、この熱放散が妨げられるので、深部体温が下がりにくく、寝つきも悪くなるのです」。靴下をはくのは寝る直前まで。寝床に入るときには脱ぎましょう。どうしても冷たいときは、足湯で血行をよくするのが効果的です。
■睡眠負債解消法4:寝床にスマホは持ち込まない!
寝る前のスマホやパソコンにも注意を。「画面から出るブルーライトを網膜が感知すると、覚醒度が上がることがわかっています。またスマホを操作することで、脳も興奮します」スマホは寝床に持ち込まないのが得策です。
■睡眠負債解消法5:朝起きたら日光を浴びる
人の体内時計は1日より少し長く、約24.2時間。「このズレを修正してくれるのが、太陽光。朝起きたら、日光を浴びて覚醒のスイッチを」なお白内障などがあると光に対する感受性が鈍り、眠りや体内リズムに影響を及ぼす可能性も。
■睡眠負債解消法6:日中は20分程度の仮眠を
日中に眠くなったら、仮眠を。ただし、夕刻の長い仮眠は夜の睡眠に影響するので禁物。西野さんは午後3時までの「20分程度の仮眠がいい」と話します。30分未満の昼寝をする人は、昼寝習慣がない人に比べて認知症発症率が6分の1程度だったとの報告もあります。
■睡眠負債解消法7:素足で覚醒度を上げる
朝起きたらスリッパは履かず、あえて素足で立ち上がる――。これは効率的に覚醒度を上げるテクニックなのだとか。「脳の奥にある脳幹部には上行性網様体という部位があり、ここを刺激すると覚醒することがわかっています。ひんやりとした床に足がじかに触れると皮膚感覚が刺激され、上行性網様体も活性化。覚醒スイッチが入るわけです」冷たい水で手や顔を洗うことも、皮膚の温度を下げて脳を目覚めさせてくれます。
■睡眠負債解消法8:「眠れない」という思い込みを捨てる
「寝つきの悪さや中途覚醒を過大評価して『眠れない』と訴える人がいますが、検査をしてみると実はよく寝ていたという例も多いのです」と西野さん。寝つくのに20分ほどかかる、夜中に3、4回目が覚めるというのは正常範囲。心配無用です!
いびき、眠気……睡眠負債につながる病気にご用心!
ぐっすり眠れない、朝の目覚めが悪い、日中、強い眠気に襲われる……。こんな悩みの背景には、病気が隠れていることもあります。
「代表的なのが、睡眠時無呼吸症候群。肥満体形の中年男性に多いイメージがありますが、女性や、痩せている人も無縁ではありません。高齢の方の場合は、心不全などの病気に合併して発症することもあります」
女性は閉経後に発症率が増えるという報告も。いびきがひどい、途中で呼吸がとまっていると家族に指摘されたら早めに専門の医療機関で検査を受けましょう。
急に朝晩が寒くなりましたね コロナが少し落ち着いているようですが気を抜けない状態です インフルエンザも流行るかも?みたいな噂もあります おいしい食べ物で風邪予防できたらいいねという患者さんとの会話で見つけた記事です
「食べる風邪薬」!?栄養価の高い「春菊」をおいしく食べる方法
【食材の効果的な食べ方 Vol.3】管理栄養士おすすめ食材の栄養素を、効果的に摂取する方法をご紹介。「栄養価」を高めるひと工夫とは? また、栄養素を損なわないようにする調理法は? 旬食材の栄養素を効果的に、おいしく食べられるコツをお届けします。
食べなきゃ勿体ない!栄養価の高い「春菊」はとても優秀!!
11月から3月にかけて旬を迎える「春菊」。独特の香りとほろ苦さがたまらないおいしさで、鍋には欠かせない野菜のひとつ。そんな春菊は栄養価が高く、漢方では「食べる風邪薬」といわれるほどとっても優秀なのです。
βカロテン豊富☆風邪予防にピッタリ
春菊には喉や胃腸の粘膜を健康に保つβカロテンが豊富に含まれており、風邪予防に効果的な食材です。
春菊の独特な香りの成分は、αピネンやペリルアルデヒド。自律神経を整えてリラックス効果を高めたり、胃腸の働きを整えて消化を助ける働きがあります。年末年始に向けてイベント盛りだくさんなこの季節はどうしても暴飲暴食しがちなので、春菊を食べて胃腸を休めてあげるのもおすすめです。
また、ビタミンCやビタミンEも含まれており、美肌や血行促進の効果も期待できます。
春菊の効果的な食べ方
春菊は、新鮮なものはサラダなどで生食するのがおすすめです。香りや食感が良く、たくさん食べられます。また、豊富に含まれるβカロテンは油との相性が良いので、さっと茹でて胡麻和えにしたり、油で炒めたり、天ぷらにしていただくと良いです。鍋など煮ていただく場合は、鶏肉などの動物性食材と一緒に摂ると効果的に栄養素を摂取することができます。
春菊独特の苦みは葉より茎の方が少ないので、きんぴらなどの炒め物や味噌汁の具に使うと美味しくいただけます。
おいしい春菊の選び方をマスター
春菊はなんといっても鮮度が重要です。葉や茎が全体的にみずみずしく、香りの強いものを選びましょう。また、茎が柔らかいものが新鮮で美味しくいただけます。春菊は傷みが早いのでなるべく早めに食べきるのがおすすめです。保存する場合は、乾燥しないよう濡れた新聞紙やキッチンペーパーでくるみ、袋に入れて立てて野菜室に保存しましょう。
食べ過ぎの見過ぎには注意ですね
眠い、疲れが取れない…という患者さんは多いです
「鍼灸治療の後はスッキリしてるんだけどね~」
という患者さんとの会話で見つけた記事です
なかなか疲れがとれない原因は脳にあり?脳疲労のリセット術
ゆっくり休んだつもりなのに、なかなか疲れがとれない。そんな経験はありませんか?
もしかしたら脳疲労かもしれません。肉体の疲れとは違って脳の疲れは気づきにくいものです。脳を休める方法についてご紹介します。
脳疲労とは?
脳疲労とは、言葉のとおり、脳が疲れた状態のことです。激しい運動を行うと、筋肉が疲労して身体を動かすのが困難になります。それと同じように、脳も酷使すると脳疲労が起こって、正常に働きにくくなるのです。
肉体的な疲れの場合、運動などで体力が一時的に低下している状態なので、十分な睡眠や休息をとれば数日で回復します。
しかし、脳疲労では肉体疲労と違って自覚しにくいのが厄介です。気がついたときにはダメージが蓄積して、肉体的には疲れていないのに、だるさや倦怠感などの慢性的な疲労感に悩まされることに。放っておくと、脳の老化を招く恐れもあると指摘されています。
脳疲労が起こる原因
現代社会ではスマホなどによる情報が多すぎて、脳の情報処理能力が追いつかなくなっています。一説によると、現代人が一日に得られる情報量は、江戸時代の人の一年分に相当するのだとか。人間の脳はそれに合わせて進化しているわけではないので、オーバーヒート気味になっているわけです。
人間が生命を維持するうえで不可欠な自律神経には、活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜間に活発になる副交感神経の2種類があり、どちらかが優位になったり劣位になったりしてバランスを保っています。
しかし、私たちは過度のストレスや不規則な生活などによって、交感神経ばかりが優位になり、常に緊張を強いられる環境にさらされています。
その結果として自律神経のバランスが乱れやすくなり、疲れやすさやだるさなどの心身の不調をもたらすのです。
脳の疲れを解消するには
●良質な睡眠
脳の疲労の特効薬といえるのが睡眠です。とはいえ、ダラダラ寝すぎるのはNG。かえって睡眠の質を低下させてしまいます。
良質な睡眠をとるためには、自律神経のスイッチを活動モードから休息モードへ切り替えることが大切です。交感神経を活性化するスマホの電源は寝る2時間前にはオフにしましょう。寝る前にぬるめのお風呂に入ったり、軽いストレッチをしたりすると、良質な睡眠に誘われやすくなります。
●適度な運動
疲れているからとって、部屋の中でじっとしていませんか。動かないで過ごすよりも適度に運動したほうが、脳の血流促進やストレス解消につながります。ただし、激しい運動は逆効果。脳からドーパミンやアドレナリンなどの興奮物質が分泌されて、疲れを感じにくくなってしまいます。ウォーキング程度の軽めの運動がおすすめです。
●こまめに休憩をとる
仕事などで同じところを使い続けると脳が疲れてしまいます。同じ作業をして「飽きる」のは脳が疲労を知らせるサインです。飽きたり眠くなったりしたら休憩をとって、ストレッチしたり、お茶を飲んだりしてリフレッシュしましょう。
ずっと同じことに集中していると脳は疲れてしまいます。特にオフィスワークでの脳疲労には注意をしたいもの。「仕事に飽きた」と感じたら、がまんして続けるのではなく、上手に気分転換をしましょう。
頭が疲れているということで体はまだまだ大丈夫ということです 頭の切り替えには鍼灸治療はもってこいです
寝ても寝ても眠いという患者さんとの会話で見つけた記事です。
命にかかわる場合も…「最近やたら眠い人」が疑うべき”3つの病気”
「秋になってから眠くて仕方がない」という人は要注意だ。なんらかの病気が隠れていることがある。産業医の池井佑丞さんは「秋から冬にかけては、日照時間が減少することによる“冬季うつ病”で睡眠に異変が起こる場合がある。だが、他の病気が隠れていることもあるので注意が必要だ」という――。
■秋になるとイライラしやすくなる人がいる
食欲の秋、運動の秋、読書の秋……と涼しくなったこの季節は、夏の暑さでバテてしまって何もできなかった、なんていう人も、過ごしやすい気候になったことによりいろいろなことに挑戦したくなりますよね。
その反面、秋は日が短くなるため、日光を浴びる時間が減少することによる「季節性情動障害(ある季節にのみ症状が出る気分障害)」が起きやすい季節であることを知っていますか。この時季に起こる季節性情動障害は「冬季うつ病」とも呼ばれ、秋から冬にかけて症状が現れ始め、春や夏になると治まるというサイクルを繰り返す特徴があります。
原因ははっきりとは分かっていませんが、日照時間が短くなった影響で「セロトニン」というホルモンが不足して起こると考えられています。セロトニンは脳内神経伝達物質のひとつで精神を安定させる作用があり、セロトニンが不足することによって気分が落ち込みやすくなったり、イライラしやすくなったりといった抑うつ症状が起こることがあるためです。
■「冬季うつ病」に特徴的な2つの症状
「冬季うつ病」の一般的な症状には、非季節性(季節にかかわらず症状が出る)のうつ病と同じく、以下のようなものがあります。
・気分が落ち込む
・好きだったものに興味がなくなる
・涙もろくなる
・落ち着かない
・考えたり集中したりすることができない
・体がだるい、疲れやすい
・頭痛や肩こり、下痢などの身体症状
「冬季うつ病」に特徴的な症状としては以下の2つがあります。
(1)食欲の増加(甘いものや炭水化物など)
セロトニンは精神を安定させる作用のほかにも、食欲を抑制する作用があります。そのためセロトニンが不足することで食欲が増加してしまいます。さらに、甘いものや炭水化物などを食べると一時的にセロトニンの分泌量が増えて気持ちが落ち着くため、どんどん食べてしまう、といった依存性があるので、肥満につながる可能性もあります。
(2)過眠
セロトニンが不足すると、「メラトニン」が十分に生成されないといった弊害も起こります。「睡眠ホルモン」とも呼ばれるメラトニンには、体の深部体温を下げて眠りをコントロールし、1日のリズムを整えるという作用があります。メラトニンが不足することによって体内時計が乱れ、慢性的に睡眠の質が下がり、睡眠障害やうつ病へとつながる可能性があるのです。そして、非季節性のうつ病では不眠が起こりやすいのに対し、「冬季うつ病」では過眠が起こりやすいという特徴があります。
■「過眠症=眠りすぎること」ではない
「不眠症」という言葉は皆さん耳にすることが多いかと思います。入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害等、「うまく眠ることができない」ことにより、日中に不調をきたしてしまう状態を指します。では、過眠症とはどんな状態でしょうか。「眠りすぎてしまう」ことを指していると想像する方が多いかもしれませんが、正しくは「夜間十分な睡眠をとっているはずなのに、日中に強い眠気が生じ、居眠りをしてしまうなど起きているのが困難になる状態」を指します。
十分な睡眠時間には個人差がありますが、7時間程度が目安となるでしょう。過眠症になると授業中や仕事中に関係なく眠りを我慢することができないため、仕事や自身の評価にも影響するほか、運転や危険な作業を伴う職業では大きな事故へとつながるリスクもあります。
冒頭でセロトニンは日照時間が短くなると不足しやすい、とお話ししました。これはセロトニンが日光を浴びることにより生成されるためです。一方「睡眠ホルモン」のメラトニンには日光を浴びることで抑制される性質があります。日照時間が短くなり日光が不足すると起床後にもメラトニンが残り続けてしまい、すっきりと起きられないだけではなく体内リズムを崩すことにもつながってしまうのです。
■「冬季うつ病」以外でも過眠の症状は出る
ちなみに、過眠は「冬季うつ病」だけでなく、その他の病気のサインである可能性があり、これらが疑われる場合には適切な診察や検査が必要になります。
ナルコプレシー
日中に突然強い眠気が出現し、突然眠ってしまうといった症状が特徴となる病気です。原因は、オレキシンという覚醒に関係する脳内物質を作り出す神経細胞が働かなくなることであるとされています。
代表的な症状として以下の4つがあります。しかし、必ずしも全ての症状が出現するわけではありません。
●睡眠発作
大切な会議や作業中など眠ってはいけない場面でも本人の意思とは関係なく眠ってしまう
●情動性脱力発作(カタキプレシー)
大笑いをする、びっくりするなど強い感情が引き金となって全身や体の一部の力が抜けてしまう
●睡眠麻痺
寝入りばなや目覚めた直後に金縛りが起こる
●入眠時幻覚
寝入りばなに出現する幻覚
■家族に起こされても夕方起床になる男性の「病名」
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
眠っている間に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりを繰り返す病気です。ほとんどの場合で激しいいびきを伴います。気道が閉塞されることによって起こり、脳が危険を察知して睡眠が何度も中断してしまいます。睡眠時無呼吸症候群は不眠のイメージが強いかと思いますが、睡眠時間だけで言えばしっかりと確保できているのに、日中の眠気や疲労を感じる、といった過眠と同じような症状が出る場合もあります。睡眠時無呼吸症候群は酸素が足りない状態が続くことで高血圧、糖尿病、脳卒中や心筋梗塞等生活習慣病のリスクにもなります。
働きざかりである30~60歳代の男性に多くみられ、肥満・下顎が小さいなど気道が狭くなる要因がある人が多いとされます。
実際に、私が産業医として管理しているある会社の従業員の方には、朝起きてこず家族に起こされても二度寝してしまい、気が付いたら夕方起床になってしまう、という方がいました。病院を受診し検査した結果、その方は睡眠時無呼吸症候群だったのです。
■睡眠時間が10時間以上になると、死亡リスクは上がる
また、上記のような症状はなく日中問題なく過ごせているが、秋や冬は夜が長いのでつい眠りすぎてしまう、ということもあるかと思います。しかし、睡眠は長くとればよいというものではありません。睡眠時間と死亡リスクの関係については国内外で研究が行われ、睡眠時間は短くても長くても死亡のリスクと関連することが分かっています。
短い場合のリスクについて、過去に自治医科大が行った研究では、睡眠時間が6時間未満の健康な男性は、7~8時間の場合と比べて死亡率が2.5倍となりました。
また長い場合については、睡眠時間が7時間のグループと比べ、睡眠時間が10時間以上のグループで死亡リスクが男性では1.8倍、女性では1.7倍高い結果となりました。
睡眠時間は7時間を目安に、できる限り毎日同じリズムでとっていただくのが理想です。
■「冬季うつ病」を予防・改善する3つのポイント
「冬季うつ病」を予防・改善するには、3つのポイントがあります。
(1)日光を浴びる
セロトニンの分泌を促すために、日光を浴びましょう。起床時にカーテンを開けて日光を浴びることで睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が止まり、すっきりと起きることができ、体内時計も整います。
秋や冬は日照時間が短いため、自宅の照明を明るいものに変えることもよいでしょう。
「冬季うつ病」の医学的治療としては光療法が行われています。
光療法 5000~10000ルクス程度の照度を30分~1時間程度照射することで1日のリズムを調整する効果がある。季節性情動障害や概日リズム睡眠障害に有効と言われている治療法。他にもさまざまな睡眠障害に有効とされている。
(2)朝は眠くともひとまず起きる
冬は寒いため布団から出られない、という方も多いと思いますが、朝は眠くとも起きるようにしましょう。生活リズムが不規則になると体内時計が狂い、睡眠の質の低下やメンタル不調の原因となります。
(3)適度な運動をする
運動はうつ病の治療として医学的にも効果があるとされています。運動をすることでもセロトニンが分泌されます。外で日光を浴びながらウォーキングなどを行えば、より効果が見込めるでしょう。また、適度な運動は爽快感や疲労感をもたらし、夜ぐっすりと眠ることにもつながります。在宅ワークで外に出る機会が減った、という方も1日1回は外に出る機会を作りましょう。
■月に4日以上勤怠が乱れるなら要注意
「冬季うつ病」は上に挙げたような生活習慣の見直しにより予防や改善が期待されますが、予防をしても症状が出てしまうこともあるかと思います。そのような場合には、自己判断だけで済ますのではなく、受診をすることが大切です。
メンタル不調の医療機関の受診の目安として、憂うつな気分が2週間程度毎日続いている状態、日常生活に必要な行動ができなくなくなった状態が認められるようであれば一刻も早く心療内科や精神科を受診し、原因を探っていきましょう。産業医の立場からみると、遅刻・早退・欠勤など勤怠の乱れが月に4日以上ある場合はメンタルの不調が疑われますので、受診することをお勧めします。
眠れているようで眠れてない時は多いです。鍼灸治療をした日は良く眠れるとの声をいただいています。
夏バテ、秋バテ…季節が変わっても暑いまま…そして急に寒いぐらいに感じる気温の変化は体にダメージが大きいです。最近、おなかの調子が…という患者さんが増えています。そんな患者さんとの会話で見つけて記事です。
胃腸は鍛えられる!体の健康は胃腸の健康から
朝、電車に乗ると毎回胃腸が痛くなる、大事なプレゼンの前に胃腸が痛くなるなどの悩みを持つ方々へ。胃腸の弱さは、体質によって左右されると思われがちですが、実は日々の心がけで胃腸を丈夫にしていくことも可能と言われています。今回は、胃腸を鍛えるためにおススメの食べ物や、毎日心がけてもらいたいことについてお教えします。
ちょっとしたことで快腸に!下痢を防ぐ4つのポイント
胃腸が弱るとどうなる?
緊張やストレスでお腹が痛くなるという方もいれば、中には普段食べない食べ物を食べただけでお腹の調子が悪くなってしまう方もいますよね。そのようなお腹の異変は多くの場合、胃腸から来るものだと言われています。胃腸は食べたものの栄養を吸収し、老廃物を一時的に溜めておく場所です。
そのため、胃腸そのものが弱ってしまうと上手く消化機能が働かず、胃腸内で体に悪影響を与える菌が繁殖してしまったりします。そのような状態になると、便が極端に硬い、あるいは水っぽくなり、腸内バランスがますます悪化してしまうこともあるのです。胃腸は精神的なストレスの影響も受けやすい器官とされているので、日頃から胃腸を労る心がけをしておくのがなによりも大切です。
胃腸を強くする食べ物?!食べ方も工夫次第
丈夫な胃腸を手に入れるには、胃腸の働きを助ける食品を積極的に食べるようにしましょう!
胃腸を強く丈夫にする食品には、下記のようなものがあります。
ニラ
ニラに含まれる硫化アリルは、食欲や消化を促します。
春菊、生姜
胃の働きを活発にさせる成分が含まれています。
ヨーグルト
乳酸菌は腸内環境を健やかに保てるよう働きかけ、腸の免疫力を高めてくれます。
白身魚
胃腸内の粘膜生成に欠かせないたんぱく質が多く含まれています。
食事を摂る際に気を付けるべきポイントは、満腹ではなく腹八分目で食事を終えることや、冷たいアイスや飲み物を多く摂り過ぎないようにすることです。そうすることで一度の消化に大きな負担をかけにくく、胃腸を冷やし過ぎてしまう心配もありません。
胃腸への思いやりが全身の健康に繋がります
胃腸が弱っていると、何となく気持ちにも身が入らず、やる気も出てきませんよね。今回ご紹介した食べ物や日々の工夫を重ねていくことで丈夫な胃腸を手に入れ、心も体も健やかな毎日を過ごしていってくださいね!
腹が減っては戦は出来ぬ
戦をする前に腹も減らない状況は問題外です。鍼灸治療はお腹の調子も整えます。おいしい食事は鍼灸治療もお手伝いできるのです。
「眠い眠い」という患者さんが多いです。「このままだと寝たきりになっちゃうかも?」という患者さんとの会話で見つけた記事です。
総合診療医が教える、「寝たきり」になる可能性がある3つの危険な症状
あなたのその症状、ほうっておいては危険ではありませんか? 症状が出たら重要なのは、病院に行く必要のない状態と、早急に病院に行くべき状態をきちんと見分けること。
「寝たきり」になる可能性がある3つの症状をお届けする。
寝たきりになる可能性があるというと、脳梗塞や脳出血、あるいは心筋梗塞のような、死に至ることもある病気を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。そして、頭が割れるように痛いとか、突然気を失ったというような、激烈な症状を思い浮かべる
かもしれません。
ところが実際には、特に高齢者の場合は、ふらついて転んだというような些細なことがきっかけで、寝たきりになってしまうことがあります。しかもその原因は、風邪薬を飲んだとか、ビタミンB12不足とか、これもまた些細なことだったりします。あるいはまた、ものが二重に見えるという目の症状が、寝たきりになるような重大な病気の兆候であることもあります。
「寝たきり」という結果と、その前触れである症状の、重大さが一致していないことがあるのです。そのため症状を見逃してしまったり、症状に気づいても放置してしまったりすることがあります。一見些細な、あるいは関係なさそうな症状であっても、「もしかしたら」と考えてみることが大事です。
「寝たきり」になる可能性がある症状 その1 →めまい
めまいには、脳に原因がある「中枢性のめまい」と、内耳に原因がある「末梢性のめまい」、そのほかの原因のめまいがあります。救急室にやってくる患者さんの約1割が中枢性のめまいで、約4割が末梢性のめまいです。残りは、片頭痛が原因の片頭痛性めまいや、心因性(ストレス、疲労などが原因)のめまい、胸郭出口症候群によるめまいなど、さまざまです。
重要なのは、めまいが中枢性かどうかを見極めることです。中枢性のめまいは脳の血管に障害が起こって生じるため、対処法を誤ると寝たきりになったり死に至ったりする可能性があります。
めまいに加えて以下があるかどうか、当てはまる項目をチェックしてください。
□1. 家具や手すりにつかまっても、まったく歩くことができない。
□2. 受け答えがどことなくおかしい。話しているうちに眠ってしまう。
□3. うまくしゃべれない(ろれつが回らない)。
□4. ものをうまく飲み込めない、食べたり飲んだりするとむせる。
□5. ものが二重に見える。
1~5のどれか1つでもチェックが入った場合は、救急車で病院に行ってください。医師には、めまいに加えてどんな症状があるか、チェックが入った項目を告げてください。中枢性のめまいである可能性が高いと考えられます。
中枢性めまいの原因には、小脳梗塞、小脳出血、脳幹梗塞などがあります。小脳は、複数の筋肉を同時に滑らかに動かしたり、体のバランスをとったりする機能などを司っています。脳幹は、呼吸や心臓の動き、意識などの機能を司っています。ここに出血や梗塞(血管が詰まって酸素や栄養がいかなくなること)が起こって、周囲の細胞が死んでしまうのが、小脳や脳幹の出血と梗塞です。
小脳や脳幹が障害されると、意識障害(ぼんやりしている、受け答えがおかしい、反応がない、など)、めまい、立てない、歩くとふらつく、座った姿勢がとれない、ろれつが回らない、目の動きがおかしい、ものが二重に見える、音が聞こえにくい、ものをうまく飲み込めない、手足や顔がしびれる、吐き気・嘔吐など、さまざまな症状が現れます。
ただし、これらの症状がすべて現れるわけではなく、小脳や脳幹のどこに障害が起こったかで、出る症状は異なります。
1~5のどれにもチェックが入らなかった人は、以下に進んでください。
□6. 以下の1つ以上に当てはまる過去に脳梗塞や脳出血、心筋梗塞になったことがある。家族に脳梗塞や脳出血、心筋梗塞になった人がいる。高血圧。糖尿病。脂質異常(高脂血症)。タバコを吸う。男性。55歳以上の女性。
□7. 20分以上めまいが続いている。
□8. 歩けることは歩けるが、非常に困難。
□9. 耳が聞こえにくい、または耳鳴りがする。
□10. 吐き気がする、または吐いた。
□11. 以下の1つ以上に当てはまる:片頭痛がある。スピンする運動(遊具のコーヒーカップなど)が苦手。めまいがするとき、光をまぶしく感じる。
6にチェックが入った場合は、すぐ病院に行ってください。7~ 11のどれかにチェックが入った場合は、1~2日以内に病院に行ってください。医師には、該当する項目を告げてください。
6にチェックが入った場合は、脳梗塞を発症する危険性があります。脳梗塞は、脳のどこかに梗塞が起こった状態です。栄養バランスのとれた食事、適度な運動、禁煙、充分な睡眠と休養、節度ある飲酒を心がけて、高血圧、糖尿病、脂質異常(高脂血症)などを防ぐ、または改善することで予防できます。
7~11のどれかにチェックが入った場合は、メニエール病、前庭神経炎、片頭痛性めまいなどの可能性があります。メニエール病は、内耳にリンパ液が溜まることで発症します。激しいめまい、難聴、耳鳴り、吐き気・嘔吐などの症状が、繰り返し起こります。ストレスや疲れ、睡眠不足などがきっかけとなって症状が出るとされています。めまいや吐き気を止める薬はありますが、メニエール病自体を治す薬はまだありません。
前庭神経炎は、耳の奥にある前庭神経(平衡感覚を司る)の炎症によって起こります。ウイルス感染が原因という説が有力で、めまいの前に風邪のような症状が出ることもあります。ぐるぐる回る回転性のめまいが数日間続き、吐き気や嘔吐を伴うこともあります。ただし、難聴や耳鳴りはありません。何もしなくても2~3週間で治りますが、めまいがひどいと生活に支障が出ますから、症状を和らげる薬を処方してもらうといいでしょう。
片頭痛性めまいは、片頭痛に伴って起こるめまいです。
6~11のどれにもチェックが入らなかった人は、以下に進んでください。
□12. 腕のしびれや、肩・胸・背中(肩甲骨の辺り)の痛みがある。
12にチェックが入った場合は、1~2か月様子を見てください。胸郭出口症候群によるめまいの可能性があります。
12にチェックが入らなかった人は、以下に進んでください。
□13. 頭の位置を変えると、めまいがする(立ったとき、起きたときなど)。
□14. 繰り返しめまいが起こるが、1~2分で治まる。
13、14のどちらか、または両方にチェックが入った場合は、良性頭位性めまい症の可能性があります。三半規管内にある小さな石(耳石)の位置がずれることによって起こるめまいで、心配ありません。この場合は、2週間ほど様子をみます。2週間ほどで、たいていは放っておいても治りますが、すぐに治したい人は「エプリー法」を試してみるといいでしょう。「エプリー法」でインターネットを検索すると、たくさんのサイトがヒットしますし、YouTubeに動画もあります。
13、14のどちらにもチェックが入らなかった場合は、心因性のめまいなどの可能性があります。慌てなくて結構ですが、総合診療科やかかりつけ医を受診し、医師に相談してください。
寝たきりになるかどうかは難しいです。なんでも相談できるお医者さんや看護師さん、薬剤師さん、そして僕ら鍼灸師にも気軽に声をかけてくださいね。
コロナ禍のストレス、天候のストレスなどなど気が休まる日がありません。身体も心も動きっぱなしです。それに疲れを感じている患者さんとの会話で見つけた記事です。
自律神経を研究し続けた医師がすすめる「心と体が整う7つの習慣」
疲れやストレスがたまりやすい昨今。日々の習慣を見直し、心と体のセルフケアをきちんと行なうことが大事です。
疲れやストレスがたまりやすい昨今。それには、「自律神経の乱れ」が関係しているかもしれません。日々の習慣を見直し、心と体のセルフケアをきちんと行なうことが大事です。
自律神経の乱れは、あらゆる不調の原因
新型コロナウイルスの流行によって、今まで当たり前にできていたことができなくなり、生活が大きく変わって、私たちはよりストレスフルな日々を送ることになりました。
そんな毎日の中で、「体がだるい」「やる気が起きない」「疲れが抜けない」など、「なんとなく不調」を感じている人も多いのではないでしょうか。
もしかしたら、それは「自律神経」が乱れているからかもしれません。 自律神経とは、簡単に説明すると、心臓や腸、胃といった内臓器官のすべて、とりわけ血管をコントロールしている神経です。呼吸も自律神経がコントロールしています。ですから、自律神経が人間の生命活動=ライフラインを支えていると言っても過言ではないのです。
これまで長年にわたり自律神経について研究してきましたが、自律神経のバランスが崩れると免疫力が下がって病気にかかりやすくなり、心と体にさまざまな不調をきたすことがわかりました。
自律神経は、夜更かしや朝寝坊といった不規則な生活はもちろんですが、不安や恐れ、怒りといったネガティブな感情を抱くことでも乱れます。 日々暮らしていれば、私たちは多かれ少なかれストレスを受けます。
このコロナ禍においては、不安や心配がつきないでしょう。問題は、そうしたストレスをためこみ、自律神経のバランスを崩して心身に不調をきたしてしまうこと。そうならないために、日々の過ごし方を少し見直し、自分にやさしい暮らしを心がけてみましょう。
「自律神経」を整えることが健康のカギ!
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の2種類に大別されます。 車でたとえると、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキです。交感神経が優位に働いているときは、血管が収縮して血圧が上がり、アグレッシブな状態になります。
逆に副交感神経が優位に働いているときは、血管が弛緩(しかん)して血圧が下がり、リラックスした状態になります。 車を運転するとき、アクセルとブレーキの両方がうまく働いてこそ、安心してスムーズに運転できます。
人間の活動も同じです。もっとも心身の状態がよく、パフォーマンスが高まるのは、交感神経と副交感神経がともに高いレベルで働き、安定して機能しているとき。
交感神経と副交感神経の両方の働きが低い、もしくはどちらか一方だけが優位に働く状態が長く続くと、心身に不調をきたします。
ストレス社会で生きている私たちは、どちらかというと交感神経が優位になりがちです。若い頃は副交感神経の働きが高いため、ストレスを受けて自律神経が乱れたとしてもすぐにリカバリーできるのですが、男性は30歳、女性は40歳を過ぎると副交感神経の働きがガクンと落ち、10年ごとに約15パーセントずつ低下します。
放っておくと自律神経のバランスが乱れたままになってしまうので、自分で意識して整えることが必要なのです。
自律神経セルフチェック!
まずは、自分の今の自律神経の状態を確認してみましょう。当てはまるものにチェックを入れてください。
□疲れやすい
□やる気が出ない
□風邪をひきやすい
□むくみやすい
□頭痛がある
□すぐに気が散る、集中できない
□ちょっとしたことでイライラしやすい
□腰痛がある
□冷え性だ
□肩がこりやすい
□寝ても疲れがとれない
□肌や髪が乾燥している
□不安を感じることが多い
□思考力・決断力の衰えを感じる
□緊張しやすく、ストレスを受けやすい
□便秘気味、または下痢の症状がある
1つでも当てはまれば、自律神経が乱れている可能性があります。また、当てはまる数が多いほど自律神経の乱れが大きいと考えられます。
「自律神経」が整うおすすめの7つの習慣
生活の中にうまく取り入れ、自律神経の乱れをリカバリーしましょう。
●食事の前に1杯の水を飲む
食事中は交感神経の働きが高まるのですが、食事の前にコップ1杯の水を飲むと胃腸の神経が刺激されて副交感神経の働きが高まり、自律神経のバランスが整います。
特に副交感神経が優位な状態から交感神経が優位な状態へと切り替わる朝の時間帯、朝食前に飲むと、副交感神経の働きが急激に下がる=イライラするのを防げ、気持ちよく1日をスタートできます。朝起きたら軽くうがいをし、常温の水を飲むようにしましょう。
●「1:2の呼吸法」を取り入れる
副交感神経の働きを高めるのにおすすめなのが、「1」の割合で吸って、「2」の割合で吐く呼吸法です。鼻から3~4秒かけて息を吸い、口をすぼめて6~8秒かけて長くゆっくり口から息を吐きます。
1日1回、3分をめどに行ないましょう。緊張したりイライラしたりしたときに取り入れると、心がスッと落ち着きます。
●空を見上げる
心配なことがあったり、気持ちが落ち込んだりしたときは、空を見上げてみましょう。上を向くと気道がまっすぐになり、体内に入る酸素量が増えて血管が広がり、全身に酸素がいきわたります。
頭がすっきりして気持ちが落ち着き、自律神経のバランスも整います。自然の中でゆったりくつろぎながら空を見上げれば、さらにリフレッシュできるでしょう。
●1日1カ所片づける
片づけには、副交感神経の働きを高め、気持ちを落ち着ける作用があります。リビングのテーブルの上でも、本棚でもどこでもいいので、どこか1カ所片づけることを習慣にしてみましょう。
ただし、片づけがストレスになってはいけないので、決してがんばりすぎないこと。長くても30分以内にしましょう。「ちょこっと片づけ」を続けると、部屋も心も自然と整います。
●ゆっくり動く
やるべきことに追われ焦って行動すると、交感神経の働きが急激に高まり、自律神経が乱れます。
イライラしているときや、焦っているときほど、ゆっくり食べる、ゆっくり歩く、ゆっくり話すなど、「ゆっくり行動する」ことを心がけてみましょう。そうすることで、呼吸が深く安定して副交感神経の働きが高まり、冷静な行動、判断ができるようになります。
●ストレッチをして体をほぐす
座り仕事などで同じ姿勢で長時間過ごしていると、筋肉が収縮した状態が続いて血流が悪くなり、免疫力が下がってしまいます。
同じ姿勢の状態が1時間続いたら、首や腰を回したり、背中を伸ばしたりして軽いストレッチを行ないましょう。すきま時間に気分転換を兼ねて行なえば、上がりっぱなしになりやすい交感神経の働きを落ち着かせることができます。
●3行日記を書く
1日の終わりに、自分が今日感じたことを3行程度の短い日記に記しましょう。自分の中にためこんでいたストレスが吐き出されて心の中が整理でき、自律神経が整います。おすすめの「3行日記」の書き方をご紹介します。
(1)今日、一番失敗したことを書く
(2)今日、一番感動・感謝したことを書く
(3)ストレスの解消法、または明日の目標を書く
(3)を書き終えたら、最後に「いろいろあるけど、今日もありがとう」と、感謝の言葉で締めくくるのがポイントです。
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毎日、よく笑っていますか? 「笑顔でいると病気が治る」などと言われますが、笑顔でいると副交感神経の働きが高まり、リンパ球が活性化して、免疫力が上がることが実験で証明されています。
私も実際に、人がいろいろな表情をしたときの自律神経の状態を計測、比較する実験を行なったのですが、心からの笑顔はもちろん、作り笑いでも副交感神経の働きが高まることがわかりました。
ネガティブな感情に引きずられやすいときこそ、意識して笑うことが大事です。それだけで緊張が解け、副交感神経の働きが高まります。副交感神経の働きが高まれば、リラックスして心に余裕が生まれ、前向きな発想もできるようになります。ぜひ、大変なときほど鏡の前で、にっこり自分に笑いかけてみてください。
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